『八つ墓村』感想:戦前と戦後のせめぎ合い
脚本家・橋本忍の訃報をきっかけに、『八つ墓村』(1977年版)をひさしぶりに観返してみました。
『羅生門』や『七人の侍』、『砂の器』も手掛けている人なのになんで『八つ墓村』?という感じですが、この映画の脚本が橋本さんだということを恥ずかしながら今回初めて知って、「子供のころにテレビで観た、あのやたらとおどろおどろしい映画もこの人だったのか」と興味を惹かれたのです。
当時は例のキッチュな大殺戮シーンにしか目がいかなかったんだけど(友達と「村人32人殺しごっこ」やったりしてね)あらためて観ると、シリアスなテーマが立てられた映画だったのですね…。
以下の本文ではネタバレをしていますので、ご了承ください。
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