ねざめ堂

アニメ・映画・音楽

U2『ZOO TV』:ロック史上最大規模の「まな板ショー」

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 U2が1990年代前半に行ったワールド・ツアー『ZOO TV』にまつわる文章です。その昔、他のサイトに投稿したものにちょっと手を入れました。

 いまだに語り草になっているこのライブの模様は、20年近く前に出たDVD『ZOO TV ライブ・フロム・シドニー』の中古or輸入盤を探すか、『アクトン・ベイビー』のスーパー・デラックス・エディション(10枚組)を買うなどすると確認できます。あとはまあゴニョゴニョ...。

 マジな話『ZOO TV 』は、ディランの『ローリング・サンダー・レビュー』とか、ピンク・フロイドの『ザ・ウォール・ライブ』に匹敵するポピュラー音楽史上屈指の重要ライブなので、公式がきちっとリマスターしたものを、もうちょっと手軽に見られる形で再リリースしてほしいのですが。

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『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 永遠と自動手記人形』感想

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 『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 永遠と自動手記人形』(2019年)*1のネタバレ感想です。

 この記事は、以前書いた『ヴァイオレット』テレビ版感想記事へのごく簡単な付け足し・補遺という位置づけです。そのため、↓を読んでいないと分かりづらい個所があるかもしれません。ご了承ください。

 

感想①:変えられる / 変わってしまうものとしての過去

感想②:他人のなかの未来の自分

感想③:未来の流入

感想④:他者の流入

 

 記事の最後では、公開中の『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』(公式サイト)の個人的な「見所」についてもちょっとだけ書いています。

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『アイリッシュマン』感想:ビジョンの消失

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 マーティン・スコセッシ監督『アイリッシュマン』(2019年)の感想です。

 ド傑作でした。いろいろな面で素晴らしい映画だけど、とりわけ脚本がすごい。

 スティーヴン・ザイリアンって作品ごとの当たり外れが激しい人なので、事前に名前を見たときはちょっと不安だったけど、いや疑ってすみません。脚本、匠の領域だった…。

 長大な歳月を扱ったストーリーをがっちりとした構造で支えながらも締めつけすぎず、自在な時間軸の操作を行いながらも作為やストレスを感じさせず、豊富なダイアローグは活き活きと自然。これ、ザイリアンの最高傑作なのでは?

 (時間の扱いの見事さに関しては、もちろん編集の力も大きいと思います。)

 


『アイリッシュマン』最終予告編

 
 

 以前このブログでは、デビューから『沈黙 -サイレンス-』(2016年)時点までのスコセッシのキャリアを大雑把に振り返る、という記事を書いたことがありました。

 

マーティン・スコセッシ:ビジョンの拡大と収縮(前編)

 

 今回の記事は、その補遺という位置づけです。そのため、リンク先の記事を読んでいないと、ややわかり辛いところがあると思います。ご了承ください。

 以下の本文では『アイリッシュマン』にくわえて、『沈黙』『グッドフェローズ』『ゴッドファーザー』のネタバレをしています。

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