ねざめ堂

アニメ・映画・音楽

宣伝:黒沢清関連記事

※この宣伝記事は次回更新時に削除します 今日は「はたして侵略は起きているのか?映画」である『10 クローバーフィールド・レーン』の記事を書いたんですけど、 『10 クローバーフィールド・レーン』雑感 侵略映画といえば、黒沢清監督の最新作『散歩する侵…

『10 クローバーフィールド・レーン』雑感

劇場公開時に見逃していた『10 クローバーフィールド・レーン』(2016年)をようやく観たので(面白かった〜)、感想というか、この映画にまつわる雑感です。 傑作だった前作『クローバーフィールド』(2008年)は、「疑似ドキュメンタリー形式で作られた怪…

『クズの本懐』感想(後編):花火と茜・ひとりのヒロイン

今年の1~3月に放映されていたアニメ版『クズの本懐』(公式サイト)。放映中に第1~6話までの感想はアップしていたのですが、 『クズの本懐』感想(前編):代替可能な恋愛関係 この内容を前提としたうえで、「後編」として、シリーズ全体の感想です。今回は…

(雑記)コーネリアス新作

※この雑記は夏中に削除します。 気が付けばもう7月。こわいですね。今年の前半はアルカ、フューチャー、ダーティー・プロジェクターズと、セルフ・タイトルの傑作アルバムが立て続けにリリースされて、音楽的には楽しい日々を送っておりました(頭の悪い感想…

『Another』感想:「悪意」の介在しないホラー

※綾辻行人のベストセラー小説で、アニメ・実写映画化もされたホラーミステリ『Another アナザー』の感想です。ネタバレあり〼

『エレヴェイテッド』感想:ふたつの常識の衝突

ヴィンチェンゾ・ナタリ監督の短編映画『ELEVATED エレヴェイテッド』(1997年)の感想です。前回の『スプライス』感想記事のオマケ的な位置づけですが、この記事単体でも読めるようになっています。 ネタバレがありますので、ご注意ください。 ◯ふたつの「…

『スプライス』感想:抑圧と反発の連鎖

ヴィンチェンゾ・ナタリ監督『スプライス』(2009年)の感想です。 この監督は『キューブ』だけの一発屋扱いを受けてしまうことが多くて、実際『スプライス』も興行的には恵まれなかった映画。 …ではあるんですが、でもこれは『ザ・フライ』とか『インビジブ…

『バージニア・ウルフなんかこわくない』はこわかった。

『バージニア・ウルフなんかこわくない』(映画版 / マイク・ニコルズ監督 1966年)のネタバレ感想です。 ◯ 超有名作品ですが、恥ずかしながら私はタイトルと「なんか派手な夫婦喧嘩の映画でしょ?」ぐらいの予備知識しか持たずに観始めてしまい、結果的にか…

『小林さんちのメイドラゴン』感想:イシュカン・ディスコミュニケーション

先日最終回が放映された『小林さんちのメイドラゴン』(公式サイト)。 あまりにも愛おしいアニメだったので完全にドラゴンロスになってしまい、春アニメに頭がうまく切り替えられない状態です。ずっと前から言われてることだけど、放映されるアニメが多すぎ…

『けものフレンズ』感想:人類の夜明けぜよ。

正直なところ、第11話まではずーっと「なんでここまで人気なんかな?」と首を傾げながら視聴しておりました『けものフレンズ』(公式サイト)。 面白さに惹かれてというより、自分には魅力が理解できない人気作を「でも視野を狭めたらアカンよな」という動機…

『クズの本懐』感想(前編):代替可能な恋愛関係

現在ノイタミナ枠で放映中のアニメ『クズの本懐』(公式サイト)。 昼ドラばりの扇情的なエロ展開を連発しているようでいて、根っこの部分では青春ものの王道テーマをきっちりとふまえた良作で、毎週楽しく観ております。花火ちゃん愚かわいい。 この記事は…

『Dolls ドールズ』感想:人が向きあうことの困難さ

北野武監督『Dolls ドールズ』(2002年)の感想です。 じつはこれ、長年「北野監督のなかではイマイチだな〜」という印象をもっていた映画だったんですが、先日の深夜テレビでやっていたので久々に観てみたら、思いのほか良くてびっくり。よくいわれることで…

『3月のライオン』(アニメ版)感想:「競争」と「共同体」のバランスゲーム

NHK総合で毎週土曜日に放映中のアニメ『3月のライオン』(公式サイト)。 じつは私はまだ羽海野チカの原作を読んでいないのですが(『ハチミツとクローバー』は大好きだったので、こちらもそのうちまとめ読みしたい)、数々の賞を受賞し大ヒット、今春には…

『ゴーン・ガール』感想  ~「外面」が勝利する世界

デヴィッド・フィンチャー監督『ゴーン・ガール』(2014年)の感想です。この映画については、公開当時に記事を書いたんですけど↓ 軟着陸は可能か? ~『ゴーン・ガール』感想 今回の文章は、そのときボツにしたバージョンです(さいきん文書フォルダを整理…

『がっこうぐらし!』感想 ~丈槍由紀と「かれら」の失楽園

アニメ版『がっこうぐらし!』の感想です。この作品については、リアルタイム放映時(2015年秋)にも記事を書いていたんですが↓ 丈槍由紀は堕天する、のか? ~『がっこうぐらし!』雑感 丈槍由紀の(半)堕天 ~『がっこうぐらし!』雑感 その② 今回はあら…

『淵に立つ』の浅野忠信をみて考えたこと

『淵に立つ』(公式サイト)を観た。素晴らしかった。「夫婦や親子といってもやっぱり理解しあえない他人同士だし、そういう人たちがなんか一緒に暮らしてる家族って不思議」という映画で、でも「しょせんは家族なんて」みたいな幼稚な露悪趣味は感じさせず…

映画『聲の形』感想メモ:「スキ」と「バカ」

※ちょっとした「気付き」についてのメモ的記事。ネタバレあり〼 先日行われた『聲の形』の舞台挨拶で、山田尚子監督がこんなエピソードを披露していたそうです。原作にはないアニメオリジナルのシーン…学園祭での硝子と植野の「バカ」のやりとり、手話(指文…

『たまこまーけっと』『たまこラブストーリー』記事のまとめ

当ブログでは『たまこまーけっと』『たまこラブストーリー』関連の記事を書きすぎて、どれから読んだら良いのかわかりにくい状態になってしまっているので、比較的まとまりが良いんじゃないかなー?と思われる記事を4本抜粋して宣伝です。 まず『たまこまー…

映画『聲の形』感想 ~コミュニケーションの不完全さをあぶりだす

※記事前半はネタバレなし、後半はネタバレあり感想です。 先日、試写会でひと足早く、映画『聲の形』(公式サイト)を観ることができました。誘ってくれたランゲージダイアリーの相羽さん(ブログ)ありがとうございます!! 大変な傑作でした...。「すっご…

『パルプ・フィクション』感想 〜ストーリーとテーマの「ズレ」が生む気持ち良さ

クエンティン・タランティーノ監督『パルプ・フィクション』(1994年)を超ひさびさに観直したので感想です。ネタバレがありますので、ご注意ください。 ◯ストーリー:着地点なし 『パルプ・フィクション』はいちおうクライム・ムービーの体裁をそなえてはい…

『菊次郎の夏』感想 ~「あの世」からの生還

北野武監督の『ソナチネ』(1993年)と『菊次郎の夏』(1999年)を比較した記事を以前書いたことがあるのですが、 北野映画、「遊び」の意味の変遷 ~『ソナチネ』『菊次郎の夏』感想 今回は、その文章には盛り込むことのできなかった事柄を掬い上げた記事で…

『クリーピー 偽りの隣人』感想 〜「本当はつながってないよ、人間なんて」

楽しみにしていたのに何かとタイミングがあわず、先日やっと観てきた『クリーピー 偽りの隣人』。 大傑作でした。ひさびさの「ジャンルから逸脱するジャンル映画」を撮る黒沢清!バカでかい掃除機最高!!! 以下、ネタバレ感想です。 ◯秩序型・無秩序型・混…

『ふらいんぐうぃっち』をキーカラーで振り返る

当ブログではこのところアニメの記事がご無沙汰だったんですが、今期もいろいろと楽しく観ておりました。 なかでも『ふらいんぐうぃっち』は、一見のほほんとしているようでその実しっかりと練り込まれたストーリー構成や、きめ細かい演出に惚れ惚れとさせら…

『アウトレイジ』と『アウトレイジ・ビヨンド』の面白味の違い

ふと思い立って、公開当時に映画館で観たきりだった北野武監督『アウトレイジ』(2010年)と続編『アウトレイジ・ビヨンド』(2012年)をまとめて鑑賞。 続けて観たら、シリーズ1作目と2作目ではけっこう違う種類の面白味を追求していることに気付いたので…

『ワールド・ウォー・Z』(小説版)~中心のない悪夢

世界ゾンビ大戦小説『ワールド・ウォー・Z』を今ごろ読んだので感想です(原書:2006年 日本語版:2010年出版)。著者のマックス・ブルックスって、あのメル・ブルックスの息子なんですね。びっくり。 小説とは別物だった、ブラッド・ピット主演の映画版(20…

『ドリーマーズ』 〜脱出→回収のサイクル

じき5月なので…という訳でもないですが、5月革命のころのパリを舞台にした映画、ベルナルド・ベルトルッチ監督『ドリーマーズ』(2003年)のネタバレ感想です。

『無彩限のファントム・ワールド』と、10年代京アニの現在地点(後編)

※前編はこちら ◯虚構は現実に憧れる 前編は「現実・日常」指向の強い『けいおん!』と、その後期から浮上した「共同体テーマ」についてざっと触れたところで終わりました。 ここからの後編では「虚構と現実の縫合」へのアプローチを継続した作品について見て…

『無彩限のファントム・ワールド』と、10年代京アニの現在地点(前編)

ゼロ年代京都アニメーションの代表作『涼宮ハルヒの憂鬱』シリーズ。 この記事は、「10年代京アニ諸作品の原点=『ハルヒ』」という仮定のもとに、『ハルヒ』以降の京アニがどのように作品を発展・展開させた結果、最新作『無彩限のファントム・ワールド』に…

『モンスターズ・インク』 ~システム再定義の物語

こんどの金・土曜日に『モンスターズ・インク』(2001年)~『モンスターズ・ユニバーシティ』(2013年)の連続放送があるそうです(終了しました)。とくに『モンスターズ・インク』は傑作なので、未見の方はぜひ! このアニメ、エネルギー供給システム(広…

都市に踏みとどまる「赤い服の女」 ~『トウキョウソナタ』感想

昨年の『岸辺の旅』に続き、今年も黒沢清監督の新作が2本も観られる!嬉しい。 まず『クリーピー』(公式サイト )は6月公開。最近、一足先に観た人たちの「やべえ!」というリアクションがちらほらと視界に入ってきてイライラMAXです。はやく観てえ...。…